発酵食品の産地・白山市

発酵食品で地域おこしに取り組む全国の自治体や団体が集う、
『全国発酵食品サミット』というイベントがあり、
2015年は、石川県の白山市で開催されました。
2014年、鮒寿司で有名な滋賀県高島市での開催に続くものです。

 

白山市は県内で最も面積が広く、
加賀海岸から手取川扇状地、霊峰白山に連なる多様な地形条件に恵まれ、
昔から産物の集散地として、松任、鶴来、美川などの「まち」が形成されています。

 

白山麓と平野の接するところでは、
酒造、味噌、醤油、酢造、麹店など醸造業が盛んであり、
数多くの銘酒を生み出し、
フグの卵巣を始めとして、ニシン、イワシ、サバなどの糠漬が作られ、
積雪の多い地域での漬物、というような保存食も盛んに製造されています。

 

このように、国内有数の発酵食品の産地であるにもかかわらず、
全国的な知名度は低く、産官学や地域間の連携が進んでいない点が課題にもなっています。

 

こうした状況を打破するべく、
また、北陸新幹線の金沢開業のタイミングをつかんで、
全国に発酵文化を発信する同サミットの開催に漕ぎつけた、という訳です。

 

 

白山市で最も特徴的である発酵食品に、“フグの卵巣の糠漬”があります。
フグの身の糠漬けと共に、石川県だけが製造を許可されている珍味です。
フグの卵巣の毒は、高濃度の塩漬けにより1年程で消えるのだそうです。
その後、米麹、糠、唐辛子、いしる(魚醤)を加えて2夏以上漬け込んで作る貴重品です。
糠や粕をこそげ落として薄く切り、そのまま、或いは酢やレモンをかけて、
また軽く焙ったりしても、ご飯のお供や酒の肴に最高です。

 

 

古くは、北前船により昆布と共に持ち込まれた『身欠きにしん』を使った
“ニシンの糠漬け”は、栄養価の高い保存食として重宝しています。

 

 

白山市白峰の堅豆腐(かたどうふ)を半年間味噌に漬けた
“堅豆腐の味噌漬け”は、チーズのような滑らかな味わいが売りです。

 

 

ご飯やおでん、茹でたサトイモや焼き魚、ふろふき大根に付けると美味しいのは
風味豊かな万能味噌である“ゆず味噌”、

 

野菜やご飯、焼き魚、揚げ餅に塗ってもよし、
クルミ和えや白和えに利用しても美味しい、
やさしい甘みと旨みが特徴の“くるみ味噌”も特産です。